温水洗浄便座の貯湯式・瞬間式について
便器については快適性や機能性を重視する傾向が強くなり、各種メーカーにおいても
ますますバージョンアップしてきている中、温水洗浄便座は今や外せない機能になっております。
温水洗浄便座には温水を供給する方法が2種類あり、それぞれ特徴が異なります。
今回はトイレリフォームを考える前に知っておきたい温水洗浄便座の種類とポイントについて
ご紹介しておきます。
温水洗浄便座とは?
一般的にいうトイレとは“便器”と“便座”がセットになった製品になり“温水洗浄便座”とは便器に設置し、温水を噴射してお尻を洗浄する機能を持った便座のことになります。
便座の種類の中には温水洗浄機能が付いている便座と付いていない便座に分かれているので確認していきましょう。(因みに、よく耳にする“ウォシュレット”や“シャワートイレ”という呼び方は、メーカーが呼称で総称している商品名になり正式名称は“温水洗浄便座”になります。)
①何も機能が付いていない便座
(価格が安く簡単に交換ができます。)
②便座部分に保温機能が付いている便座
(100vの家庭用コンセントが必要になります。)
③便座部分に保温機能+温水でお尻洗浄が出来る便座
(100vの家庭用コンセント+水を使う為、配管工事が必要)
ここにあげている“③便座部分に保温機能+温水でお尻洗浄ができる便座”が温水洗浄便座になりますが、この温水洗浄便座についても“瞬間式”と“貯湯式”の違いがあるので見ていきましょう。
瞬間式
瞬間式は瞬時に水を温めて放水するタイプです。
貯湯式と比べると本体価格は高くなりますが、使用する時だけお湯を作るためランニングコストは抑えられます。連続使用してもお湯を沸かし続けられるようになっているので、湯切れがおきたり温度が下がったりすることはありません。また、衛生面でも瞬間的に水を温めている為、塩素が失われる心配は少なく雑菌が繁殖しにくいと言われています。
貯湯式
貯湯式は内蔵されたタンク内にお湯を貯めて使用する方法です。
本体価格が安価なのでリフォーム予算を抑えやすくなりますが、お湯を常に温めながら貯めておかなければならないため、ランニングコストがかかります。また一度の使用で大量に温水を使うと湯切れを起こしたり温水の温度が下がってしまう可能性があるので連続使用には向いておりません。そして水を保温し続けることで塩素が失われ、タンク内に雑菌が繁殖しやすくなるというデメリットもあります。
温水洗浄便座には2種類のタイプがあるのは解りましたが、自分の家で使用する場合はどちらを選べばいいか迷ってしまいますよね。たとえば家族の人数が多い場合は何人かが連続して温水を使う可能性がありますから使いたい時にすぐ湯水が出て湯切れが起きない瞬間式がおすすめです。
1~2人暮らしで温水の連続使用がほとんどない場合は本体価格の安い貯湯式の方がいいでしょう。まずは日常でトイレをどのように使うのかを考えて選ぶようにしましょう。
共通する温水洗浄便座の基本機能は“便座暖房”と“温水洗浄”です。そしてワンランク上の機種になっていくと脱臭できる機能や洗浄後に温風でお尻を乾かせる機能・座ると水道水のミストをボウル面に拭き付けをおこなったり、ノズルで自動で洗浄・除菌をする機能・蓋が自動で開閉する機能が加わってきます。
温水洗浄便座を使用した場合のメリット
温水洗浄便座は衛生面で優れている他にも快適性を追求した商品になっております。
ここでは温水洗浄便座を使用している方の中から使って良かった情報をまとめてみました。
①温水専用便座を利用するメリットとして温水で汚れを落とせるため、トイレットペーパーでお尻を拭く回数を減らすことができます。トイレットペーパー代の節約に加えデリケート部分への負担をかけることなく肌を守れるのはメリットです。特に肌の弱い方は水圧を弱めに設定して使うことをお勧めします。
②大量のトイレットペーパーを流すことが避けられるのでトイレ詰まりの原因を減らせる結果になります。
③温水便座を使用することで手に付着する菌の数を減らせるため便に含まれるウイルスや菌などから身を守る感染症の予防につながります。
④トイレットペーパーでお尻を拭く動作が少なくなりますので体の不自由な方や高齢者の方にはお手洗いでの体の負担が軽減されます。
温水洗浄便座の快適さに慣れてしまうと、手放せないという人も多いかと思います。最近では家電量販店やネットでも購入できるうえ、節水や節電にこだわった商品も増えています。長い目で見ても使うメリットは大きいですね。また、これから迎える寒い季節ではヒートショックの事故を防ぐ効果も期待できます。トイレ内は換気用に設置された窓から冷気が入りこんでくるためトイレ内の温度も下がるうえ、暖房がついた暖かい場所からの移動により体で感じる“温度差”が体に大きな負担をかけます。この“温度差”が引き起こす結果としてヒートショックを招くことがありますが温水洗浄便座にしていれば冬場でも便座が暖かいので安心して座ることができます。
リモコンの操作位置
先程までは温水洗浄便座の機能についてお話をさせて頂きました。最後に操作リモコンにおいても2種類に分かれますので簡単にご説明させていただきます。(温水洗浄便座にはいくつかの機能がついているため、操作リモコンが必ずあります。)
温水洗浄便座と一体型になったリモコン
便座と一体になったタイプは座った時、すぐ横に操作ボタンがあるため操作しやすいですが便器からはみ出るのでトイレの便器や便座・床などの掃除がしにくいことと、見た目がスマートではないという意見もあります。
壁に取り付けるタイプのリモコン
リモコン分離タイプは壁面にリモコンを固定するので見た目がスッキリするのと狭いトイレ空間でも設置ができます。壁に穴を開けて設置するので座った時に操作しやすい取り付け位置を確認しておく必要があります。
まとめ
いかかでしたでしょうか?最近では温水洗浄便座のトイレをよく目にするようになりトイレの必需品になりつつありますね。温水洗浄便座は比較的簡単に、また短期間のリフォーム工事で設置することができます。毎日使う場所ですからリフォームするなら快適になる商品を選びたいですね。新規で設置する場合でも今ある温水洗浄便座を機種交換する場合でも今の生活にあった機能と本体価格とのバランスをチェックして選ぶことをお勧めします。